横田めぐみさんが小学生のころ、新潟市の自宅の庭で、母の早紀江さんが育てていたコスモスをみて、大笑いしたことがある。「コスモスって、なんだか弱々しく揺れてる花なのに、どうしてこんなに茎が太いの」。 ▼ 確かにメキシコ原産で、明治の中ごろ日本にやってきたコスモスは、不思議な花だ。詩人の高橋順子さんが言う。「清楚な感じの女の人が逞しい足つきをしているのに似ている。日本人好みなのは、その弱々しさを支える芯の強さと言ったらいいだろうか」(『花の巡礼』小学館)。 ▼ 昭和52年に、北朝鮮に拉致されためぐみさんの、これまで空白とされてきた期間を埋める証言を、小紙が入手した。韓国在住の元北朝鮮工作員によると、57年ごろめぐみさんは、平壌市内の工作員専用の招待所に暮らしていたという。 ▼ 北朝鮮が約束した「再調査」を、拉致被害者の帰国につなげるために、ぜひこの貴重な証言を生かしたいものだ。米政府が北朝鮮をテロ支援国家指定からはずそうとしているからといって、日本政府が浮足だっている場合ではない。 ▼ めぐみさんの父、滋さんは、シーファー米大使との面会を前に言い切った。「米国には協力を求めているが、解決を求めているのではない」。拉致事件を解決するのは、日本だ。横田夫妻の決意は、コスモスのようにゆるがない。 ▼ 「あのコスモスのように/地に足をふんばって生きているのね きっと/しっかりと頭を揚げて生きているのね きっと」。今年5月に発売されたCD「コスモスのように」の一節。早紀江さんが詞を書き下ろした。めぐみさんはきっと生きている。高橋さんによればコスモスは、「生きる歓びを高らかにうたっている花」でもあるのだから。 20/07/04 06:24 【産経抄】7月4日 ![]() |
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| 産経新聞を読みましょう |
朝日新聞を読んでいると馬鹿になりますよ。
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