国立戦没者追悼施設は税金の無駄遣い
産経抄

 大正七年に東京に留学していた十九歳の周恩来は、「九段に靖国神社の大祭を見に行くが、雨に降られたのでやめて…」と日記(『十九歳の東京日記』)に書いた。翌五月一日は「雨、のち晴れ」だったので、「靖国神社の大祭に出会い、それを見てはなはだ大きな感慨を催す」と記した。

▼ 評論家の坪内祐三氏によると、彼ら中国人留学生は日本の明治維新に学んで祖国を再建したいとの願いをもっていたという。そうすると、周が春季例大祭で感じた「感慨」は、維新で散った勤皇の志士たちにあやかろうとする思いなのではないか。

▼ しかし、いまの中国や韓国の指導部に、若き周恩来の意気に感ずる人物を探すのは難しい。中国は周恩来首相時代と違って共産主義が権威を失い、人々を党につなぎとめることは困難だからだ。日々の不満を外にそらすためにも「反日」は格好の材料になった。

▼ 象徴として、靖国神社を恨みの標的にすることになる。日本側にあって、その矛先をかわす知恵が新たな国立戦没者追悼施設づくりだという。だがそれは無理だ。せっかく造っても、国民が無視して靖国神社に参拝するから壮大な無駄になる。

▼ 小泉首相が代替施設を造る調査費の予算化を見送ったことは自然な成り行きなのだ。中国や韓国のメンツを救うためだけに、八百兆円に迫る国の借金をかさ上げすることはない。すでに千鳥ケ淵の戦没者墓苑があり、天皇、皇后両陛下が臨席される追悼式典もある。

▼ 新たな代替施設を造れば、後々まで中国の尊大さの象徴として残るだけだろう。むしろ首相が春秋の例大祭に参拝すれば、先の大戦の英霊も含め、周が「感慨」をもった維新以来の日本近代化に殉じた御霊(みたま)もお参りすることになる。

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【2005/12/24 05:00】 | 国防 軍事 | トラックバック(0) | コメント(1)
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コメント
あまりにストレートなコメントでいい意味で笑ってしまいました。いいブログですね。周恩来は歴代の中でも秀逸な人物ですね。 
【2006/04/16 15:32】 URL | 天晴れだなん #8nrm2ma.[ 編集]
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